※未読の方はネタバレにご注意ください
Kakao大人気ノベル「オークの樹の下」のKim Suji先生の新作「忘れられた野原」の連載がピッコマで始まりました!イラストも「オークの樹の下」小説扉絵を担当された千景先生です。2025年12月現在、韓国kakaoサイトにて180話までアップされていて連載中です。ウェブトゥーン化も期待されている作品、ご紹介します。レビューは、韓国でのレビューをまとめております。
ノベルのあらすじと韓国原作のレビューをまとめました。
忘れられた野原59話あらすじ
宮廷魔術師たちがまた魔物を買い入れたようだと侍女長がため息混じりに答えた。タリアは引き寄せられるようにその前へ歩み寄った。真っ黒な翼で身を包んでいた生物がゆっくり首を上げる。濃い茶色の羽毛に覆われた巨大な怪鳥の胴体に人間の女の頭がついた、死体を繋ぎ合わせたかのような異様な姿だった。
青白い顔を見下ろしていると、耳元で腐った魚のような生臭い声が聞こえた。同病相憐れむか、と。振り向くと赤いダブリットのガレスが立っていた。怪物の体に女の顔、誰かを思い出さないかと嘲笑い、細められた彼の視線が、彼女の体をなめるように下がり、ドレスの裾に隠された足元で止まった。ひどい傷跡が残ったそうだが、あの怪物と違って体を隠せるのだから幸せだと。
胆汁のような苦みがこみ上げた。タリアは体を翻し、皇太子の頬を思い切りひっぱたいた。隣で侍女長が泡を吹いて倒れる音がした。構わずタリアは内出血の残る爪を立てて兄の顔をかきむしり、目元から顎にかけて四筋の赤い線を走らせた。
物足りず、再び腕を伸ばしたところで近衛兵たちに左右から押さえつけられ、罠にかかった獣のように暴れたが逃れられない。無力感に涙が溢れた。充血した目で異母兄を睨みつけた。兄の顔から血が流れるのを見て、タリアは高笑いした。もう一度言ってみなさい、二度と笑えない顔にしてやる、失うものは何もない、怖いものなんてないと叫んだ。
呆然としていたガレスの顔が凄まじい怒りで歪んだ。数時間かけて編み上げられたタリアの髪をわし掴みにし、首をへし折らんばかりに引き寄せた。顔に手を上げたなとうなる兄の血に染まった顔は滑稽なほど上気していて、タリアはさらに笑い続けた。兄の瞳から理性が消えた。空いた手で顔を掴み、骨を砕かんばかりに力を込めた。頭が割れるような苦痛の中でもタリアは笑うのをやめなかった。
その時、強靭な手が割り込んでガレスを引き離した。崩れ落ちたタリアの視界が鮮明になり、見覚えのあるシルエットが映った。はっと上半身を起こし、震える手でスカートの裾を足先まで引き下げた。そろそろ現れる頃だと思っていたと、手首を振り払ったガレスが歯を鳴らした。その女のために我らを裏切るのかと問う兄に、バルカスは皇帝陛下より第2皇女をお連れするよう命じられていると答えた。質問への答えは陛下に拝謁した後にと告げると、ガレスの顔が惨たらしく歪んだ。どんな答えを持ってくるか楽しみだと言い残し、ガレスは去った。
しばらくその後ろ姿を見送ってからバルカスがタリアを見下ろした。タリアは全身が収縮するような感覚に襲われた。底知れぬ瞳に惨めな自分が映り、粉々に砕かれる心地がした。小刻みに震える手で床を突いて、かろうじて立ち上がろうとすると、がっしりとした手が背中を支えた。鼻先まで迫った体を突き放したが、抵抗はあっさり無視された。バルカスは膝裏に腕を差し込み軽々と彼女を抱き上げた。タリアは足が見えないか慌ててスカートの裾を確認し、端をぎゅっと握りしめた。
自分で歩くから下ろしてと訴えても答えはない。沈黙に首を絞められる思いで声を張ると、抱く腕にわずかに力がこもった。彼が何かを抑制していることに気づき、口を閉ざした。これ以上注目を浴びたくないでしょう、少しの間耐えてくだされば皆の前で無様にふらつく屈辱を味わわずに済みますと、バルカスは視線を正面に固定したまま低く言った。我に返って周囲を見渡すと、衝撃と驚愕で目を見開いた数十組の視線があった。タリアは深くうなだれた。頭上に、かすかな溜息が降ってきた。また涙が溢れ出しそうになり、タリアはぐっと奥歯を噛み締めた。もう少しの辛抱ですと囁き、彼は歩みを速めた。
皇帝の謁見室の扉の前で、抱きかかえられた皇女を見た侍従長があんぐりと口を開けた。バルカスは無視して門を開けさせた。眩い光に包まれた広大なホールに黄金の玉座が現れ、権力を具現化したような逞しい体躯の男が退屈そうに文書を見下ろしていた。傍らのセネビアが首を傾け、やっと来たのねと微笑んだ。その言葉で皇帝の視線がタリアを射抜いた。陰鬱な瞳に舐めるように見つめられ、羞恥に耐えかねたタリアは降ろしてと手足をばたつかせたが、バルカスは無視して玉座の前まで進んだ。
アイラの婚約者である彼がなぜこんなことをするのか、さっぱり分からなかった。上座を窺うと、歩く分には支障がないと聞いていたがと叱責が飛んだ。タリアは肩を強ばらせ、来る途中で転んだのをシアカン卿が助けてくれただけだと言い訳した。力強く胸元を押し返すと、バルカスはようやく彼女を床に下ろした。
忘れられた野原59話レビューまとめ
韓国のサイトkakaowebでのレビューを見てみましょう。

今後の展開がガレスが皇帝になるエンディングなら、ロエムがなぜ滅びたのか納得のいくレベルの理由ですね

アイラの婚約者のくせに、タリアを抱きかかえて皇帝に会いに行く?これは、「これから言われることをすでに知っている」vs「皇帝の顔色なんてどうでもよくてタリアの体面を守る方が大事」、この二択しかないでしょ

皇太子がいびる→タリアが発作を起こす→皇太子がさらに暴力的に振る舞う→バルカスが皇太子をなだめて引き離す。このパターンの繰り返しなのは少し残念だけど、一つ確かなことが分かったね。バルカスが「耐えてください」と言っているのを見ると、タリアが自分を嫌っていると思ってるっぽい

タリアはいつも「助けてくれない」と恨んでいるけれど、他の人から見たバルカスは、タリアが危ない時に必ず現れる存在なんだよね

先生の小説は広大な世界観と人物の緻密な心理描写、そして細部までリアルな背景描写が特徴で、その3つが合わさった時にこそ、より大きな快感と面白さを感じられると思っています

バルカスは、タリアが自分に触れられることすら嫌がっていると固く誤解しているのでしょうね。タリアの行動を嘲笑っても、その美しさだけは貶めることができなかった人々が、自分が守れなかったせいで生じた傷を嘲笑うのを見るバルカスの心境は、どれほど惨めなものでしょうか

皇帝の許可まで取りつけたようだな・・・皇帝の前でのセネビアの優雅な歓待に、ガレスの裏切りがどうのという様子を見るとバルカスの方から何かを・・・いよいよ二人が東へ向かい、新たな葛藤が始まることだろう

セネビアが今回の件の責任を皇太子に問おうとしたから、そうしない条件でバルカスが?だとしたら「双子を守る」という先皇后との約束は果たしたことになるよね。ここまでやれば十分だよ。これからはタリアのことだけ考えよう

バルカスったら、タリアに突き放されてもずっと側に寄って支えてあげて、抱きしめてあげるんだね

これまでバルカスの本心がイマイチ掴めなかったけど、最近の数話を見ていると、タリアへの気持ちを自覚しているんじゃないかという気がしてきました。これから本格的な二人の物語が始まりそうで、すごく楽しみです!

アスロスが皇位にあまり関心がないのを見ると、皇后がそのように育てなかったということだけど・・・正直ガレスが皇帝になったら、あの性格じゃ国が滅びそう。皇后の目的は息子を皇帝にすることじゃなくて、帝国を滅亡させることなんじゃないですかね

「私を少しだけ耐えてくだされば」――あああ、そうじゃないんだってば!この両片想いのすれ違い野郎どもめー!!

鳥籠の中にエドリックがいると思ったのに。いなくてよかった!!!

皇帝、なんだあの陰鬱な瞳は。それに叱責するような声??父親らしいこともろくにできないくせに。セネビアより嫌いで、もっと質が悪い

バルカスが「自分は私生児だし、現実的に傷のついた皇女の責任を取る」と言いつつ、東部の自治権と政治不参加を要請してくれたらいいな。シアカンの国境を閉ざしてしまえ!!

「少しだけ耐えてくだされば」という一文が心に刺さりました。今までタリアへの感情が眼差しだけで表現されていたとしたら、この文章はついにバルカスが直接言葉にした、読者が彼の心を確認できた最初の言葉のように思えます。バルカス視点の話を、心から切に待っています

ガレスはタリアに執着してるのか、バルカスに執着してるのか、アイラに執着してるのか、セネビアに執着してるのか、どれか一つにしてほしい。

好きな人には傷跡を見せたくないというタリアの気持ちが見えて、すごく悲しい。バルカスを見た瞬間にスカートの裾を下ろす姿が。その傷を穏やかに見せられる時、バルカスの腕の中で安らげる時、二人はとても素敵な恋をするんでしょうね

王道のベタな展開だけど、バルカスが唯一「読心術」を使えない相手がタリアだったりして・・・
わたしの感想◎いつもよりもバルカスがわずかに優しく接してくれているように感じた。タリアの怪我で、バルカスもなにか変わったのだろうか
まとめ
忘れられた野原 あらすじと韓国原作ノベルレビューをまとめました
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