※未読の方はネタバレにご注意ください
Kakao大人気ノベル「オークの樹の下」のKim Suji先生の新作「忘れられた野原」の連載がピッコマで始まりました!イラストも「オークの樹の下」小説扉絵を担当された千景先生です。2025年12月現在、韓国kakaoサイトにて180話までアップされていて連載中です。ウェブトゥーン化も期待されている作品、ご紹介します。レビューは、韓国でのレビューをまとめております。
ノベルのあらすじと韓国原作のレビューをまとめました。
忘れられた野原14話あらすじ
侍女たちは遠くから見守るばかりのアイラを急かし、バルカスを間近で見たくてたまらない様子だった。アイラは見て見ぬふりをした。バルカスが他の女性に目もくれないことを知っているからこその余裕だったが、自分にすら熱い眼差しを向けたことなど一度もない。彼女は苦笑いを漏らした。
そもそもバルカスにはそのような感情が欠如していた。彼は幼い頃に皇宮へ入り、狂信的な原理主義の司祭たちから帝国の忠臣となるべく洗脳に近い教育を受け、ほとんどの感情を喪失してしまったのだ。当時の皇后が気付き、保護しようと手を尽くしたが、幼い少年はすでに喜怒哀楽はもちろん、基本的な欲求さえ失った状態だった。
アイラは初めてバルカスに会った時のことを思い出し、顔を曇らせた。昆虫の抜け殻のように虚ろな目をした少年は、蝋を固めて作った人形のようで、あまりに無口で、誰かが指示しなければ食事も睡眠も取らなかった。長い間すべての欲求を徹底的にコントロールされたせいで、食欲も睡眠欲も感じられなくなってしまったようだった。その頃に比べれば、今のバルカスはずいぶん人間らしく見えた。もしかするともっと良くなっていくかもしれない。彼女は婚約者に希望に満ちた視線を送った。高望みはしないと決めたはずなのに、彼を見るたびに胸の片隅がざわめくのを抑えることができなかった。
可哀想な母の傍を守ってくれた美しい少年。今やロエム帝国全土で最も完璧な男へと成長した彼を、どうして渇望せずにいられようか。たとえ政略的な縁談だとしても、自分はまもなく彼の妻となり、いつかは後継者を産むのだから。これから共に歩む長い年月、粘り強く愛情を注ぎ続ければ、いつかは凍てついた彼の心も溶けるのではないだろうか。アイラはそんな願いを抱きながら、慎重に彼の傍へと歩み寄った。
人の気配を感じたのか、光を背にして立っていたバルカスが彼女の方へ顔を向けた。その瞬間、アイラは背筋が凍りつくのを感じた。それは彼女の抱く夢や希望のすべてをあざ笑うかのような冷ややかな顔だった。無感情な視線を向けていた男は、再び前を向くと何か御用ですかと抑揚のない声を発した。アイラは乱れる心を落ち着かせ、明るい微笑みを浮かべて旅の準備が気になって来たと告げた。彼はほぼ終わっていると答え、馬の首筋を撫でながら、予想以上に時間がかかったのが懸念される、日増しに暑くなってきたから苦難の多い旅路となるだろうと淡々と述べた。
アイラは慎重に言葉を発しながら婚約者の顔色を伺い、ガレスが無理を言ったせいで予定が狂ってしまったと説明した。弟は勝手に旅に割り込んできただけでなく、旅を快適にするためのわがままを言い、それを一度も声を荒らげることなく受け入れたバルカスの忍耐強さには、改めて感嘆するほどだった。彼女は申し訳なさそうな表情を浮かべたが、バルカスは殿下が謝罪されることではない、どのみちいつかは通らねばならぬ道だった、大切な姉を見送るのだからこの程度の嫌がらせならマシな部類だと無造作に付け加えた。
アイラの顔色が曇った。彼の言葉によって、あえて目を逸らしてきた不安が頭をもたげたのだ。城郭を見上げながら、悲しい記憶に満ちた皇宮に弟を一人残して去ることを考えると、胸が引き裂かれる思いだった。ここにはガレスの座を狙う邪悪な悪魔が住んでいる。火のような気性を持つ弟が、一人であの狡猾な女に立ち向かうことができるだろうか。アイラは、負担にならないのであれば結婚した後も定期的に皇宮を訪れたいがよろしいかと尋ねた。バルカスの眉間に微かな皺が寄るのを見て、アイラは分別のない要求をしたことを自覚し頬を赤らめた。
大公妃として広大な領地を管理し、数百人の家臣を統率するのは容易なことではないはずだ。しかし思案げな眼差しで彼女を見つめていたバルカスは、大したことではないという風に頷いた。長旅が負担でなければ、いつでも皇宮と領地を自由に行き来して構わない、そもそもこの結婚は皇太子殿下の後ろ盾となるために執り行われたものではないかと。
バルカスにとっては単なる政略的な結婚かもしれないが、彼女にとってはそうではなかった。一瞬寂しさがこみ上げたが、アイラは精一杯喜んでいるふりをして、理解してくれてありがとうと告げた。バルカスは軽く頷くだけで、再び馬の奥歯を調べ始めた。アイラは溜息を飲み込み、婚約者の腕の上に手を置いて無理やり自分の方を向かせた。お忙しいのは分かっているが、私のために少しだけ時間を割いていただけないか、旅立つ前に渡したいものがあるのだと。
怪訝そうな視線を向けていた男は、傍らに立つ従騎士に指示を出し、比較的静かな場所へと彼女をエスコートした。アイラは彼と二人きりの散歩を楽しむことができた。彼女は彼の逞しい腕に手を添えて、手入れの行き届いた小道を歩んだ。広い花園に入ると、穏やかな微風が二人の頬を撫でた。本宮の庭園は見事に花開き、エメラルド色の葉が茂っていた。アイラは悲しげな表情でその光景を瞳に焼き付けた。この風景はいつも彼女の心に傷を刻んだ。セネビアの面影で溢れる皇宮は今や日常の一部となり、母の庭園の記憶は次第に薄れていった。その事実が何よりも耐え難かった。
バルカスが渡したいものとは何かと尋ねた。幼い頃、彼はベルナデットが手入れした庭園でかなりの時間を過ごしていた。アイラは彼がその場所で荒んだ心を少しでも癒やしていたことを知っていた。ふと疑問が湧いた。この男も母親の庭を懐かしんでいるのだろうか。アイラは外套の内側から一枚のハンカチを取り出した。シアカン家の紋章を刺繍してみたのだとアイラが告げると、男の視線が丁寧に畳まれた布の上に落ちた。
アイラは緊張を振り払うかのように、旅立つ前に婚約者へ手作りのハンカチを贈るのが伝統だろう、もちろん今回は一緒に行く旅ではあるけれどと大げさな口調でまくし立てた。彼女の言葉を遮り、男は恐縮だ、ありがたく頂戴しようとハンカチを受け取った。彼の乾いた口元にかすかな微笑が浮かぶ。アイラは胸が熱くなるのを感じた。この男の一挙手一投足にこれほどまで気を揉んでいる自分の境遇が少しばかり癪に障りもしたが、それ以上に感情表現に乏しいバルカスが笑ってくれたという事実が嬉しかった。
彼は大切にすると言って、ハンカチを剣の柄に結びつけた。彼女ははにかむように微笑んだ。その時、何者かの足音が近づいてきた。
忘れられた野原14話レビューまとめ
韓国のサイトkakaowebでのレビューを見てみましょう。

実は子供たちはすべて哀れな・・・

アイラは、悲運の皇女で愛をたっぷり受けて育ったな・・・あの優越感、持っているものがある人だけのものなんだよな

バルカスはなぜ感情を去勢されたのだろうか。

バルカスは心からの忠誠を皇室に誓っているのではなく、約束したからという理由で忠実にしているようにしか見えません

その厳しい訓練法は、ダリアンの12騎士のうちの1人であるエリクサー卿が考案しました

バルカスの描写部分がクアヘルを思い出させますね

感情を失っていたのに、鳥を抱いていたタリアと目を合わせたその瞬間、恋に落ちたようだった

タリア:銀色の王冠を描いた美しい青い瞳。アイラ:昆虫の抜け殻のように空白な目。二人の少女が少年との最初の出会いで見た彼の瞳の描写は、これほど異なります。

大公家はなぜバルカスをほったらかし?何か理由があるの?

そのハンカチ、タリアが嫉妬するのかな?

バルカスはそのハンサムな顔で無感覚で女性を惹きつけて、有罪です
わたしの感想◎それほど位の高い未来ある少年が、そんな一生ものの洗脳を受けてしまうなんて。どこかこの国は暗い影がさしている感じがしますね
まとめ
忘れられた野原 あらすじと韓国原作ノベルレビューをまとめました
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