※未読の方はネタバレにご注意ください
Kakao大人気ノベル「オークの樹の下」のKim Suji先生の新作「忘れられた野原」の連載がピッコマで始まりました!イラストも「オークの樹の下」小説扉絵を担当された千景先生です。2025年12月現在、韓国kakaoサイトにて180話までアップされていて連載中です。ウェブトゥーン化も期待されている作品、ご紹介します。レビューは、韓国でのレビューをまとめております。
ノベルのあらすじと韓国原作のレビューをまとめました。
忘れられた野原61話あらすじ
噂好きの人々はこぞってこの件を口にした。第二皇女が不運に見舞われたのは不憫だが、その責任をシアカン卿に押し付けるのは妥当ではないと声を上げる者も少なくなかった。本来なら第二皇女の専属近衛騎士を処罰する程度で済む事案ではないかというのだ。何より今回の決定は第一皇女の立場を全く考慮していなかった。
政治的利害に基づく婚約とはいえ、二人は幼い頃から縁を育み、正式な婚約は3年前だが実質的な婚約期間は十数年に及んでいた。一方的に引き裂くような措置に批判の声が上がり、皇帝の強引な判断の裏には皇后の働きかけがあるのだろうと誰もが口を揃えた。幼い息子を帝位に就かせるための暗闘は公然の秘密だった。
皇后宮から派遣された中年治癒術師マリセンは、薬草を刻みながら、これから皇太子とシアカン家の関係はどうなるのか?という侍女の問いに気だるげに答えた。シアカン卿が本当に第一皇女との婚約を解消して第二皇女と結婚するなら、両勢力の固い同盟関係は終わりだと見るべきだろうと。侍女がシアカン家が第二皇子側に立場を変えるのではと問うと、マリセンはシアカン卿の気性を考えればそう簡単には翻すまいと懐疑的な表情を浮かべた。侍女が皇太子より第二皇子の方がましだと軽率に口にすると、マリセンは皇宮の壁には耳があると厳しく警告した。
皇太子とシアカン家の関係がどうなろうと、自分にはあまり関係のないことだった。保身のために噂には耳を立てていたが、基本的に職務以外には大きな関心がなかった。マリセンは珍しい薬草を小さな鍋に入れ、ふいごを引いた。マンドラゴラの樹液がブクブクと泡立ち、濃いハーブの香りが厨房に広がった。壺を窓際に置いて熱を冷ましていると、不意に外から野太い声が響いた。窓から覗くと、生い茂る茂みの間にローブを纏った者たちの姿が見えた。皇后宮からの者ではない。不吉な予感に眉をひそめたマリセンは、侍女に皇后宮へ兵士を呼びに行かせ、自ら玄関へ向かった。
現在、別宮に残っているのは数人の侍女と第二皇女の乳母、そして治癒師である自分だけだった。人見知りが激しすぎる第二皇女のせいで、まともな近衛兵一人置いていないのが現状だった。もしあの者たちが危害を加えようとすれば、防ぐ術はなかった。別宮の入り口には軍服姿の男が二人と、貴族と思われる女性が三人立っていた。マリセンが用向きを尋ねると、一番後ろに立っていた女性が前へ歩み出て、タリア・ロエム・グルタに会いに来たと告げた。その顔を確認した瞬間、マリセンは息を呑んだ。帝国で皇后に次ぐ身分を持つ女性――第一皇女アイラ・ロエム・グルタが目の前に立っていた。
マリセンは慌てて頭を下げたが、アイラは疲労の滲む声で挨拶を省き、妹のもとへの案内を求めた。マリセンが第二皇女はまだ快復していないと慎重に拒むと、皇女の声が冷え切った。自分は願いをしているのではなく命令をしているのだと。蛇に睨まれたネズミのように硬直していたマリセンは結局、重い足取りで歩き出した。
部屋へ向かう間、第一皇女は一言も発さなかった。マリセンは近づいてくる寝室の扉を見つめながら、衰弱しきった患者がこの威圧的な訪問者をまともに相手にできるのか不安でたまらなかった。廊下の突き当たりで、皇女は護衛たちにここで待てと命じ、マリセンに到着を知らせるよう無言の圧力をかけた。マリセンがおずおずと扉を叩き、来客を告げたが、中からは返事がなかった。
そっとドアノブを回すと、鼻を突くハーブの香りと、腐りかけの果実のようなまとわりつく甘い匂いが充満していた。ベッドの上に死体のように横たわるタリアの姿に息を呑み、慌てて駆け寄ると、幸い微かな吐息が感じられた。しかし太ももまで捲れ上がったスカートの下には、無惨な脚が露わになっていた。また包帯を解いて傷跡を掻きむしったのだろう。赤らんだ肌の上に無数の引っかき傷が残っていた。
マリセンが脚に手を添えて治癒魔法をかけた瞬間、痩せ細った手が伸びて手首を掴んだ。霧がかったような青い瞳と視線がぶつかった。焦点の定まらない瞳が宙を彷徨い、濃い青の虹彩が波打つように揺らめいた。皇女が毎日吸い込んでいる煙のように、人の精神を狂わせるような瞳だった。
タリアが血の塊がこびりついた唇を開き、誰が勝手に入っていいと言ったのかと、金属の擦れるような音の混じった美声で問うた。我に返ったマリセンは布団で脚を覆い隠し、来客がどうしても会いたいと言っているのだと伝え、入り口を目配せで示した。第二皇女の華奢な体がぴんと緊張するのをマリセンは感じた。
よろよろと上半身を起こしたタリアは、警戒心を剥き出しにした眼差しで異母姉を睨みつけ、こんな場所まで何の用かと問うた。話をしたいと思って来たのだと、部屋に足を踏み入れた第一皇女は病色の濃い妹の顔を静かに見下ろし、マリセンに席を外すよう告げた。マリセンはおずおずと寝室の外へ進んだ。扉を閉めようとした瞬間、異母姉妹の姿が目に焼き付いた。今にも砕け散ってしまいそうなタリアとは対照的に、アイラは生命力に満ち溢れ輝いていた。そのあまりに極端な対比に口の中が苦くなり、陰りのある瞳でタリアを凝視したマリセンは、やがて重いため息とともに扉を閉めた。
忘れられた野原61話レビューまとめ
韓国のサイトkakaowebでのレビューを見てみましょう。

壊れていく自分の患者とアイラの対照的な姿に苦さを感じているのを見ると、なぜタリアがマリセンを側に置いたのかが分かる気がする

シアカンは変えられそうにないから、タリアを懐柔でもしに来たの?

第一皇女も蛇として描写されたのはこれで二度目。一度目はシアカンが言った時、二度目は地の文で出てきた今。アイラがメインの悪役なのかな

バルカスを説得できなくて来たんでしょうね、どうせ

ここでもアイラを蛇と表現しているのを見ると、蛇と山猫のうち可愛い方の山猫がタリアだったってことだね〜

アイラ、もうゲームオーバーだよ。何しに来たの?

ろくでなしの皇太子。皇宮内ではこんな評価が飛び交ってるんだ。

タリアが15歳の時に数日後に婚約があったと言っていて、それが3年前なら今はタリアが18歳、バルカスが22歳みたいですね

今のタリアの姿は、まるで餓鬼のように見える。骨ばかりで、片方の目は憎しみに満ちて、意地だけが残っているような。むしろタリアの内面と外面が一致した瞬間だったのでは? この不憫な子を包み込んでくれるのが、よりによって冷徹なバルカスだなんて・・・。いばらの道が目に浮かびます

アイラが訪ねてきたのは逆効果ですよね。ただでさえ崖っぷちにいる子をこれ以上刺激しないで

結婚に関して言いたいことがあるなら、それを命じた皇帝や当事者のバルカスに行くべきなのに、決定権もないタリアのところへ行くのは、アイラもまたタリアを侮っているから。権力者に立ち向かう勇気はないくせに、力のない弱者を揺さぶるなんて。アイラにとってタリアがどんな存在なのかがよく分かる

タリアは評判も良くないし勢力もなくて、あらゆる面で立場が良くないので、アイラとガレスが殺す気でかかってきたら本当に死んでしまいそう。とりあえず食べさせてくれるものを食べて、バルカスと一緒に逃げて

よほど心が急いでいて切羽詰まっていたんだろうな。初対面の時は「あの子を追い出して」と言っていたのに、今は自分から足を踏み入れてくるなんて

今のところアイラはただの被害者に見える。正当な婚約者を奪われることになるわけだし

バルカスを手に入れられないなら婚約者のアイラを殺そうとしたタリア・・・。他人の意志によってバルカスと縁が結ばれることになった今、どんな気持ちなのでしょうか。アイラがタリアに何を言うかは目に見えていますが、タリアがどう反応するのか緊張する回
わたしの感想◎マリセン、いつからタリアの周りにいてくれたんだろう。少しでもタリアを気にかける人がいてくれて嬉しい
まとめ
忘れられた野原 あらすじと韓国原作ノベルレビューをまとめました
62話
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