※未読の方はネタバレにご注意ください
Kakao大人気ノベル「オークの樹の下」のKim Suji先生の新作「忘れられた野原」の連載がピッコマで始まりました!イラストも「オークの樹の下」小説扉絵を担当された千景先生です。2025年12月現在、韓国kakaoサイトにて180話までアップされていて連載中です。ウェブトゥーン化も期待されている作品、ご紹介します。レビューは、韓国でのレビューをまとめております。
ノベルのあらすじと韓国原作のレビューをまとめました。
忘れられた野原66話あらすじ
焦点の定まらないタリアの瞳を覗き込み、バルカスはまた香炉を焚いたのかと咎めた。痛みを和らげるためだけなのに叱られた気分になり、視線を伏せると、額に乾いたため息がかかった。むしろこれで良かったのかもしれない——苦々しく呟いた彼は膝をつき、彼女を抱き上げた。タリアは慌ててスカートの裾を掴んだ。自分で歩けると訴えたが、薬気に酔ったままのほうが今日を耐え凌ぐには楽だろうと淡々と返された。その冷笑に肩をすくめる。彼にとって今日は、耐え抜くべき日らしかった。
馬車を降りたところで陛下の到着が遅れるとの報せが入り、タリアは身を震わせて彼の腕に潜り込んだ。バルカスは外套で彼女を覆い、大理石のアーチに向かって大股で歩き出した。
タリアは無意識のうちに彼のシャツをぎゅっと掴んだ。ミントの香りが染みついた薄い外套越しに、厚い雲の空が見えた。どんよりとした灰色が石壁の聖人たちを不気味に照らし、恐怖が腹の底から這い上がる。今日、天気がすごくどんよりしてるとタリアが声を発すると、銀色の破片を散りばめたような青い瞳が、彼女の額に注がれた。こんな日に結婚する人などいないとタリアが口にすると、ならば我々が最初になりますねと彼が答えた。なだめるようなその声に、やっぱりやめたほうがいいという言葉を飲み込む。ただのあしらいに過ぎないと言い聞かせても心臓は高鳴り、タリアは赤らんだ顔を深くうつむけた。
大聖堂の冷たく湿った空気が体を押しつぶすようだった。外套の隙間から覗くと、回廊を埋め尽くす数百人の群衆が見える。祝いではなく、セネビアの顔色をうかがっての出席か、私生児の皇女の見物だろう。ドレスの裾が足先まで隠れているのを何度確かめても不安は収まらない。見開かれた数百の瞳と目が合い背筋が凍ったとき、濃い外套が視界を遮った。
陛下が来るまで待つ必要がある、それまで目を閉じて休んでいてくださいとバルカスは穏やかに告げ、比較的静かな側翼へ向かった。そのとき背後から声がした。シアカン卿——影のように従う騎士が駆け寄り、オリステイン侯爵が式の前に話したいとバルカスを探していると伝えた。ガレスとアイラの外祖父がなぜ来たのか。バルカスの顔がわずかに強張った。
彼はタリアを聖歌隊の席に下ろし、脱いだ上着を彼女の肩にかけ、すぐ戻ると言い残した。引き止めかけた手を慌てて引っ込める。皇帝の命で押し付けられた自分だ。ないがしろにされることには慣れなければならない。バルカスは騎士にしっかり守れと告げ、翼廊へ消えた。
タリアは焦燥感に駆られて唇を噛んだ。侯爵は結婚を阻止しに来たに違いない。頬に視線を感じて振り向くと、暗褐色の瞳の騎士がこちらを見下ろしていた。目が合うとたじろいで顔を背ける。背筋に冷や汗が流れる。なぜあんな目で自分を見たのだろう。脚だけでなく容姿にも問題があるのかと不安が募った。
飲み物をという騎士の申し出を突っぱねたが、薬のせいで回らなくなった舌は、思うように動いてくれず、乾いた唇を湿らせ、視線を泳がせて周囲を探った。そばに控える騎士以外に司祭や従者、群衆までもが自分を盗み見ている。醜いものは嘲笑され踏みにじられるというセネビアの声が耳の奥で響いた。
逃げ出したい。だが大衆の前で転べば嘲笑が降り注ぐ。私生児、足の不自由な女、最悪の花嫁。騎士が顔色を心配して神官を呼ぼうかと近寄ったが、神経質に拒んだ。それでも奇妙な眼差しは逸れない。バルカスが去った方角を睨み、一体いつ戻るのかと苛立った。後悔するというアイラの声がよぎる。あの女が外祖父をそそのかしたのかもしれない。これは自分を辱める芝居で、バルカスはもうとっくに式場を抜け出したのではないか。式場で見捨てられた惨めな花嫁として晒し者になるのか。
タリアは帰ると口にし、外套を床に叩きつけてよろめきながら立ち上がった。そして、自分を見る忌々しい視線から逃れるように、回廊の端にある潜り戸へ向かおうとしたが、騎士が行く手を阻む。突き飛ばそうとしても鎧の体は動かない。もう一度腕を伸ばした瞬間、足の力が抜けて体が傾き、反射的に騎士の腕を掴んだ。騎士の体が強張るのが伝わってきた。タリアも男に触れることが鳥肌が立つほど嫌だった。触れてもいいのはバルカスだけなのに、その男は自分を置き去りにした。急に涙があふれ出した。
離して!添えられた手を振り払った瞬間、不意に体が宙に浮いた。振り返るとバルカスの冷ややかな瞳があった。噛みつかんばかりにタリアを見つめてから部下に目を移すと、騎士は真っ赤になって深々と頭を下げた。その姿を無言でしばらく見つめていたバルカスは、彼女の腰を抱いたまま背を向けた。
賓客は揃った、間もなく式が始まる——冷ややかな声が頭上で響いた。
もう、後戻りはできませんよ。
忘れられた野原66話レビューまとめ
韓国のサイトkakaowebでのレビューを見てみましょう。

今までただの「希望的観測」だと思ってたけど、これはもう男主が本気で結婚したがってるね

みんなタリアがあまりにも美しくて見惚れているみたいだけど、タリアは自己肯定感がどん底だから気づけないんでしょうね。バルカスは、タリアが自分との結婚をひどく嫌がって、耐えられずに逃げ出そうとしたんだと誤解しそう。泣くほど嫌っているんだ、と・・・この絡み合った誤解をどこから解けばいいのやら

バルカスが全力で結婚しようとする意志が見えて、ちょっと面白い。馬車にいる花嫁候補を連れ出しに行く。式場に花嫁候補を立たせておく。自分を止めようとする元・義父候補を一蹴してくる。去ろうとする妻を大慌てで引き止める。こいつ、本気だよ

バルカスが「我々(ウリ)」って言いましたよ! なぜこの言葉にこんなにときめくんでしょう・・・?

ずっと無情なバルカスを恨んでいたけど、前回のタリアの言い草を見てバルカスの味方になった。結婚したいけど自分を嫌う新婦に、いっそ薬で眠っていなさいと抱きかかえ、外套でしっかり隠す心の内ときたら・・・。こんな日に結婚する人はいないという言葉に、「嫌だ」と言われないよう「我々が最初だ」と釘を刺すなんて。バルカス、お前いつ惚れたんだ? 落とし穴よりずっと前だろ?

式場でタリアが視線を感じたとき、バルカスが外套で隠してあげたそうですが。タリアのためでもあるけど、他の男たちに綺麗すぎるタリアを見せたくなくてやったんじゃないかな?

バルカス、これまでは他人の婚約者だったからどうしようもなかったけど、ようやくタリアと結婚できるようになって人の目を気にする必要がなくなったからか、ひょいひょい抱きかかえたりして、ちょっと優しくなった感じがする。タリアが綺麗なのもあるけど、あのバルカスがタリアを抱いて現れたから参列者も驚いているのかも

トゲトゲしくて超絶に神経質だけど、自分の懐にだけは潜り込んでくる、ひ弱で守ってあげたい小さな可愛い猫を、嫌いになれるはずがないじゃない? バルカスの腕の中だけは許して潜り込むタリアの行動が、早く言葉としても出てきますように。そうなれば最高に甘い展開になるのにね

少し目を離した隙に泣いているタリアを見てキレて、騎士を睨みつけるバルカス。なだめて結婚しなきゃいけないのに、タリアが「しない」と言い出すんじゃないかと焦っているように見える。途中で馬車を止めて直接抱いてきたり、天気のせいで嫌がられないよう「我々が最初だ」となだめにかかったり。泣いているからって「式が始まるからもう撤回できない」と先手を打つところまで。ああ本当、最高に面白い

「触れてもいいのはバルカスだけだ」——その話をバルカスにしたら、今すぐこの参列者の前でブレイクダンスだって踊ってくれるはずだよ・・・

アイラには虚ろな瞳で接し、タリアを見る時は解剖するかのように凝視する。これが全てを物語っている。初対面から愛していたけれど、自分の義務のせいでタリアに心を開けなかった罪悪感から、タリアは自分のことを嫌っているはずだと思っていたのでしょう。愛していても自分には婚約者がいるから欲張ることはできず、それでも常に周りをうろつき、隙あらば追いかけていた。66話も耐え続けてきた男主・・・あとは暴走あるのみ!!!

今回の話、バルカスの所有欲と独占欲そのものですね。外套がそれを象徴している気がします。それに、逃げ出すんじゃないかと顔を強張らせていたのに、その隙を突いて逃走を試みたタリア。騎士にはしっかり守れと命じたのに、それも守れず、支えるふりをして肩にまで触れるなんて。状況は頭では理解できても、バルカスとしてはイラつきMAXでしょうね

分解する勢いで瞳を覗き込んでいたなら、これもうバルカスは読心術使ってるレベルだよね・・・

あのクソ親父ときたら、何一つ気に入る部分がないな。自分の娘の結婚式に遅れてきて、タリアを気まずい視線の中に放置するなんて!

二人の似ている部分がよりによって、自分の考えや感情を口にするのではなく、相手が考えていそうなことや感じていそうな感情を推測して口に出すところ。おかげで特大の誤解が積み重なっていく。読者はもどかしくて狂いそうだよ

はぁ・・・結婚が嫌で逃げ出すんだと思われちゃうね。残された希望は、タリアが助けたヒメウソが東部の屋敷の大温室で15代目まで数百羽生きていて、バルカスの部屋の鳥かごには直系だけがいる・・・みたいな。タリアが温室を見て偶然それを知り、心が解けて、その時お互いに本心を打ち明ける道しかない

騎士の野郎、いくら綺麗だからって顔を真っ赤にしてタリアを見てたら、バルカスが嫉妬するに決まってるだろ。パニックになったタリアがかわいそう

セネビアから精神的に虐待されてきたタリアは、すべてをネガティブにしか見られないんだね。不憫すぎる

バルカスは読心術が使えるけれど、徹底的に隠している。ただ、タリアには通用しなかった。事故をきっかけにタリアが傷つき、睡眠草の使用で意識が混濁したことで、突然タリアの心が聞こえるようになった(最初に怪我をして睡眠草を使ったときは強い恨みの心が見えたが、皇帝の前で結婚の話をするとき、「一生渇望してきた男」という本心が聞こえて、バルカスは顔を青くしたのではないか?)。私なりの勝手な予想です

タリアが湖に投げ捨てた髪飾り、きっとバルカスの寝室にあるはず〜〜!

二人がかりで私のことを奪い合おうとするので、目が回りそうだった——じゃなくて。タリアはビクつきながら彼の腕の中に潜り込んだ。バルカスは外套を広げて彼女の体を覆うと、男に向かってぶっきらぼうな口調で指示を出した。このシーンを読んだ瞬間、二人が初めて出会った時のことを思い出した。あの時も雨の日だった気がする。二人の始まりはいつも雨だね

カカフェの広告がまた変わりましたね。(歪んだ関係の果てに、忘れられない愛を渇望する)最初の広告は(私は毎日祈る。この愛が死ぬことを。憎しみから始まった結婚生活が、忘れられない愛になるまで)。「忘れられない」というのが繰り返されていますが・・・これ、なんだか不安です。「忘れられない」って、過去を懐かしむ時に使うじゃないですか。

えっ、「しっかり守っていろ」っていう言葉、花嫁が逃げ出すのを防ぐためだったの?
わたしの感想◎タリアだけが気付いていないけれど、皆タリアのことを見ないではいられないくらい美しい姿だったのでしょう~。バルカスがすごく乗り気で良かった
まとめ
忘れられた野原 あらすじと韓国原作ノベルレビューをまとめました
67話
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