※未読の方はネタバレにご注意ください
Kakao大人気ノベル「オークの樹の下」のKim Suji先生の新作「忘れられた野原」の連載がピッコマで始まりました!イラストも「オークの樹の下」小説扉絵を担当された千景先生です。2025年12月現在、韓国kakaoサイトにて180話までアップされていて連載中です。ウェブトゥーン化も期待されている作品、ご紹介します。レビューは、韓国でのレビューをまとめております。
ノベルのあらすじと韓国原作のレビューをまとめました。
忘れられた野原73話あらすじ
第2幕 絶望は灰色を帯びている
彼の最初の記憶は、いつも同じ場所から始まった。黄金色に染まる広大な平原。風が吹き荒れ波打つ草むらをかき分けて進むと、異様なほど深い青空が頭上に降り注いだ。バルカスは激しい震えに包まれながら、黄金の輝きと青い空の境目を見つめ、あてもなく進んでいった。ただ吹き荒れる風の中を無我夢中で走るだけだった。彼は自由だった。どこへでも行けるし、何だってできる。目の前の美しい世界がそうささやいていた。
心臓が破裂しそうなほど脈打ち、血の熱さと空気の冷たさが生きていることを教えてくれた。彼は生の歓喜をかみしめた。しかし、その輝かしい瞬間は長くは続かなかった。厚い灰色の壁が四方から彼を締め付けてきた。横になるどころか座ることさえできない棺桶のような密室に閉じ込められ、彼は爪が剥がれんばかりに壁をかきむしった。その抵抗はほどなく力尽きた。
壁の隙間から、狂信者の眼球が絶えずこちらを覗き込んでいる。彼の内に宿る「悪」がすべて消滅するまで、司祭は決して解放しないだろう。果てしない絶望の中で、彼はあらゆる感覚を一つずつ殺していった。まず痛覚を剥ぎ取り、次に味覚と嗅覚を麻痺させた。空腹も眠りへの欲求も消え失せた。もはや、彼は生きている生物とは呼べなかった。中身がすべて蒸発し、空っぽの抜け殻だけが残った状態になって、ようやく墓の扉が開かれた。
逆光の中に立つ人物を虚ろな瞳で見上げた。冷酷な眼球や鋼鉄のような冷ややかな顔の代わりに、衝撃で青ざめた細面が飛び込んできた。濃い色の髪と淡い色の瞳を持つ女が腕を伸ばし、細い指先がひび割れた頬に触れた。しかし微かな圧力を感じるだけで、それ以外の感覚は何もなかった。
あるいは救いだったのかもしれないその手が、自分を墓の外へと引き出した。太陽の光が瞳孔の奥へ降り注ぎ、異様に青白く褪せた風景が網膜を満たした。目に映るすべてが灰色を帯びていた。無色無臭の色あせた世界。今にも全世界が灰となって崩れ落ちてしまいそうだ。いや、灰になってしまったのは自分の方かもしれない。
彼はゆっくりとまぶたを持ち上げた。数秒経って、暗い影の落ちる幕舎の天井が目に入った。腕を上げると、子供の痩せた手ではなく骨と筋の浮き出た男の手が見えた。その手に触れた時、どこからか獣の咆哮のような音が聞こえてきた。バルカスは機械的に体を起こした。ほぼ同時に兵士が飛び込んできて、ダイアウルフの出没を報告した。すぐさまベッドから下り、枕元のハルバードを手に取って外へ出た。従者たちが彼の体に軽量の胸当てを装着させるのを振り払い、騒然とする宿営地を見渡す。淡い夜明けの光が天幕と駆け回る兵士たちの姿を照らし出していた。
ほどなく体長8クベット(約240センチ)にも及ぶ真っ黒な獣を見つけた。魔物もまた彼を見つけたようだった。低く身を構えた巨大な狼が猛々しい咆哮とともに跳ね上がった。バルカスは左足を半歩踏み出し、ハルバードを斜めに構えた。黒い影が視界を埋め尽くすと同時に斜め上方へ振り抜き、三日月状の刃が狼の皮を突き破り、筋肉と骨を一瞬にして叩き斬った。首の切断面から血が噴水のように吹き出した。頬の液体を袖で拭いながら周囲を警戒すると、針葉樹の間を灰色の獣たちが散っていく光景が見えた。
群れの退却に気づいた彼は地面の死体を見下ろし、こいつがアルファだったようだと判断した。狼はリーダーを失えば統制が崩壊する。槍先を地面に突き立て、被害確認のため倒れた天幕へ向かった。折れたポールと布の間に黒い獣の死骸があった。心臓を貫かれた狼を調べていると、背後から軽薄な声がかかった。故郷に戻った初日から賑やかな歓迎だと、バラカン一族の戦士が裸の上半身にコートを羽織っただけの姿で立っていた。
部下に追わせるかと問う男に、バルカスは兵力の分散はできないと答え、被害を収拾して警戒を強めるよう命じた。男は荷馬を一頭取られた程度で、若者が一人怪我をしたが死者は出ていないと報告した。バルカスは背筋を伸ばした。高く昇った太陽が荒れた野営地を照らしている。被害状況を見渡してから、血の匂いに獣が集まる前に移動すると命じた。
男がのんびりと去ると、彼も野営地の中心部へ移動した。興奮した馬をなだめる兵士や天幕を片付ける下男たちの姿をかすめ、大型天幕の横の水桶の前へ歩み寄った。澄んだ雨水に幽霊のように蒼白な影が映る。水をすくい、顔の血を洗い流した。生ぬるい水の感触を荒々しく拭い去り、鼻先で匂いを嗅いだ。血の生臭さが消え、かすかな水の匂いだけが残った。
嗅覚は最も早く取り戻した感覚だった。しかし依然として、脳に伝わる刺激と感情を繋げることができずにいた。刺激の種類や強弱は区別できても、好き嫌いという感情には結びつかない。ただ学習によって、人に好印象を与えるものとそうでないものを区別しているに過ぎなかった。血の匂いは特に人を不快にさせるものだと、彼は学んでいた。血に汚れた鎧を脱ぎ捨て、シャツに血痕がないことを確認した。だが自分では気づかない不快な臭いが染み付いているかもしれなかった。
着替えに向かおうとした時、天幕の前で足をもたつかせているクォーター・ドワーフの姿が目に入った。バルカスはためらいなく歩み寄り、どうしたと声をかけた。自分でも違和感を覚えるほど低く荒々しい声だった。女性は怯えた眼差しで、お嬢様の姿がさっきから見えないと訴えた。
その瞬間、彼の耳の奥でキーンという耳鳴りが響いた。
忘れられた野原73話レビューまとめ
韓国のサイトkakaowebでのレビューを見てみましょう。

バルカスが生き残るために忘れてしまった「野原」をタリアが見つけてくれたから、小説のタイトルが『忘れられた野原』なんですね

ついに男主視点きた!!!タイトルはバルカスの話だったんだね。実は主人公はバルカスだったのかも!!

えっ? まさかバルカス、今パニックになって極度のストレスで一時的に耳鳴りがしたの? タリアの存在がバルカスにとってそれほど大きな意味だったってこと!? なんてことだ・・・

いや、バルカスに感情がないって? 感情がないのにタリアにあんなことやこんなことしてたの? それ、愛だよ!!!

最初のページの「第2幕」を見た瞬間叫んじゃった。早く君の心を全部見せてほしいよ、バルカス

感覚がすべて去勢されて嗅覚さえないのに・・・タリアが「変な匂いがする」って言ったから、その言葉を気にして体臭をケアしてたんだね。ここまで感情が脳死状態だったのに、不快、怒り、苛立ち、意識・・・これって何なの!愛だね

ちょうどバルカスのすべての感情が去勢された時に扉が開いたけど、先皇后・・・? どう考えてもバルカスをあんな風にした主犯だと思う

バルカスを助けた女性が先皇后みたいだけど、バルカスをあんな風にしたのも先皇后な気がする。前に先皇后には予知能力があるっていう噂が出たっていう内容があったじゃない? バルカスが自分の息子を引きずり下ろす未来を知って、わざとバルカスをあんな風にして自分に忠誠を誓うようにさせたんじゃないかな・・・なんて

あれ・・・? すべての物が灰色に見えるのが今も続いているなら、タリアの目をあんなにしつこく、えぐるように見つめるのは、唯一認識できる色彩だからなのかな!? タリアの目はスカイブルーの瞳だから、子供の頃にしか見られなかった、記憶から薄れていく色の痕跡を唯一とどめている存在で・・・

バルカスの記憶の中の野原=美しくて自由な場所。生きていることを実感させてくれる場所。タリアの髪の色、目の色が記憶の中の野原や空の色と似ているから、もしかしたら「野原」とはタリアのことで、タリアのおかげで他意によって忘れていた自由と感覚を取り戻すんじゃないかな。お願い、双方向の救済を目指そう!!

何もない空っぽな自分の瞳を見て、タリアは「銀色の王冠がある」と言ってくれたけど、その瞬間、無彩色に見えていた世界でタリアだけがはっきり見えた・・・?あの黄金色の野原は、感情を去勢される前のバルカスの内面描写なのかな。バルカスが最も渇望し、望んでいた自由だと思えばいいのかな。タリアの髪の色が野原の色なのがずっと気になってる。

忘れられた野原 第1幕:この愛は呪いに等しい 第2幕:絶望は灰色を帯びている

でも、座ることも横になることもできない場所に子供を置いて、子供がボロボロになるまで小さな隙間から見守っていたなんて、本当におぞましい

それにしても乳母はどうしていつもタリアをちゃんと守れないの〜

ついにバルカスの視点が始まって、私たちの息がつけるようになった気がする。君の両親がどんな理由で、この尊い息子をこんなにも可哀想に育つまま放っておいたのか、その背景が気になるよ

タリアは「馬の匂いがする」って言ったこと謝らなきゃだね

この物語の結末がすごく気になりながらも、物語が終わってほしくないという気持ちになります。ふぅ〜、二人の結婚式は見届けた。バルカス一族の能力が失われずに受け継がれて、タリアの足が必ず治るように祈っています

タリアが心配で、明日の夕方まで仕事が手につかなそうです
わたしの感想◎バルカスの目にはすべてが灰色に映っているなんて。記憶の中の世界だけが色つきなのかな
まとめ
忘れられた野原 あらすじと韓国原作ノベルレビューをまとめました
74話
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