※未読の方はネタバレにご注意ください
Kakao大人気ノベル「オークの樹の下」のKim Suji先生の新作「忘れられた野原」の連載がピッコマで始まりました!イラストも「オークの樹の下」小説扉絵を担当された千景先生です。2025年12月現在、韓国kakaoサイトにて180話までアップされていて連載中です。ウェブトゥーン化も期待されている作品、ご紹介します。レビューは、韓国でのレビューをまとめております。
ノベルのあらすじと韓国原作のレビューをまとめました。
忘れられた野原85話あらすじ
地響きのような歓声が練兵場を揺るがした。ルーカスは止めていた息を深く吐き出した。バルカスは男の胸部からハルバードを引き抜くと、馬の向きを変えた。火の光が彼の端正な顔立ちを照らし出し、群衆の歓声はいっそう激しさを増した。ルーカスは興奮した戦士たちを見渡した後、再びバルカスに視線を戻した。狂乱の中でも、その男だけは静寂を保っているように見えた。無表情のまま練兵場を横切ると、バルカスは鞍からひらりと飛び降りた。
バルカスは従者に武器を預けながら、グトバン家に他に使いものになる男がいるか調べておくようダレンに命じた。適当な後継者がいなければ、別の適任者を探しても構わないと付け加えた。ダレンは震える声で、異母兄弟の中に筋のいい戦士がいると答えた。ヴォルフラム槍騎士団に入団する予定だったが、王都のアカデミーに通った経験もあり、領主の役目も果たせるだろうとのことだった。
ガントレットを脱いだバルカスは、考え込むように口元を撫でた。早急に自分の前へ連れてくるよう命じ、適任なら直ちに任命式を行うと告げた。従者たちが二人がかりで重厚な鉄甲を外すと、身軽になったバルカスが人混みをかき分けてルーカスへと近づいてくる。
ルーカスは思わず後ずさりした。その拍子に、捕まえていた女がよろめいたため、とっさにその細い腰を掴んだ。その瞬間、頭に血が上った。まだ成長しきっていない彼の片手でも掴めるほど細い腰で、暗闇でも白く光るような肌からは、生まれて初めて嗅ぐ甘い香りが漂っていた。
思わず彼女のうなじに顔を近づけていると、乾いた音とともに頬に衝撃が走った。ルーカスは呆然と頬を押さえた。女は怒りに満ちた眼差しで、変態だと怒鳴りつけた。ルーカスは転びそうなのを助けようとしただけだと弁解したが、なぜ匂いを嗅ぐのかと詰め寄られた。ルーカスは顔を真っ赤に染めた。彼女の軽蔑の表情に、強烈な羞恥心が押し寄せた。悔しさのあまり、変な匂いがしたからだと声を荒らげると、今度は反対側の頬を叩かれた。厳しい訓練で体に痣ができることは日常茶飯事だったが、顔を叩かれたことなど一度もなかった。彼は屈辱に顔を歪め、女を睨みつけた。
まさに言葉を叩きつけようとしたその瞬間、血相を変えたライナが駆けつけ、乱暴に女を突き飛ばした。誰の顔に手を上げているのか、この魔女め!と叫んだ。乗馬で鍛えられた腕力で、女の体は紙切れのように後ろへ倒れ込んだ。反射的にルーカスが手を伸ばすより先に、長い腕が彼女をさっと抱き寄せた。いつの間にか目の前に迫っていたバルカスが、彼女を抱き上げたまま冷ややかな眼差しで見下ろしていた。全員、基本の規律から学び直す必要があると冷淡に呟き、真っ青になったライナを振り返ると、二人とも当面は乗馬を禁ずると告げた。
抗弁しようとするライナに背を向け、バルカスはダレンに二人へ厳格な家庭教師をつけ、礼法を身につけるまで城の外へ出すなと指示した。そのまま返事も待たず本城へ向かって歩き出した。遠ざかる背中に歓声が沸き起こった。力を崇拝する東部の人々は、完全に彼に魅了されたようだった。一方、侍従たちは並外れた武力に恐怖し、祈りの言葉を唱えたり十字を切ったりしていた。貴族たちもまた、次期指導者の過激な振る舞いを巡り議論を交わしている。あらゆる喧騒を背に、彼は悠々と会場を去っていった。
ライナが一拍遅れて不満をぶちまけた。この騒動の原因はあの女なのに、自分たちが罰を受けるのは不公平だと訴えた。ルーカスは泣き出しそうな妹を放っておき、荒れ果てた練兵場の中央へ歩み寄った。遺体を片付けていた兵士たちが道をあける。黒ずんだ死体の傍らに膝をついたルーカスは、兄の手際を観察した。一突きで心臓を貫かれ、胸当ての内側から血が流れ出し、地面に叩きつけられた頭部からは脳漿が漏れていた。兜を剥ぎ取ると、白目を剥いた瞳と血の泡がこびりついた唇が露わになった。
今朝まで東部最強の槍剣士と崇められていた男の最期は、あっけなく悲惨なものだった。体ばかり大きくて腕は大したことなかったみたいだと呟くと、タイロンは力なく首を横に振り、十代で素手でトロールを仕留めた男だと反論した。凄まじい怪力に加え卓越した技術も兼ね備えた戦士が、これほど虚しい最期を遂げるとは誰も想像しなかっただろうと語った。
ルーカスがこの件が問題にならないかと不安そうに尋ねると、タイロンは冷淡に答えた。双方合意の決闘であり、これを問題にすればグトバン家が笑いものになる。決闘を提案したのは若当主だが、先にその権威に挑んだのはあの男であり、シアカン家を非難できる者はいないと断じた。ただし、領主たちの間では多少の不協和音が生じるかもしれないと付け加えた。南東部の管理者が一夜にして入れ替わった事実に、地方貴族たちはひどく困惑しているようだった。タイロンは溜息混じりに、継承式が早まるかもしれない、この混乱を収拾するには強力な大公の力が必要になるだろうと述べた。
***
タリアはベッドの端に丸まって座り、なぜバルカスが怒っているのかと問い詰めた。バルカスは答えず、陳列棚をかき回していた。いつもと変わらぬ冷静な姿だったが、タリアには彼の機嫌がどん底まで落ちているのが分かっていた。部屋に戻るまでの道中、頑なに沈黙を貫き、視線一つ向けなかったからだ。
呆れるのはこちらの方だった。自分の言葉に耳を貸さず戦いに飛び込んでいったのは、この男ではないか。タリアは鋭い眼差しで彼を睨みつけた。あの怪物のような男がバルカスに飛びかかっていった光景を思い出すと、悪寒が走り胃が捻れるような感覚に襲われた。その後の光景はもはやどうでもよかった。ただ彼が無事であったことに、神に感謝したい気持ちでいっぱいだった。
それと同時に、これほど自分をハラハラさせたこの男をこてんぱんに打ちのめしてやりたいとも思った。足ががくがくと震えていなければ、今すぐ駆け寄ってその衝動のままに振る舞っていただろう。
忘れられた野原85話レビューまとめ
韓国のサイトkakaowebでのレビューを見てみましょう。

義姉さんにセクハラしちゃダメでしょ。兄貴に殴られなかったのが不幸中の幸い・・・。タリアのツンツンした怒りも、見守っていればちゃんと理由がある。「いい人」でいようとする現代人の観点で見ると「何この失礼な女?」って思うかもしれないけど、実情は帝国の皇女で最高身分の女性。身分制社会で自分に馴れ馴れしく近づく人間を懲らしめるのは賛成です

ルーカス・・・お前、その程度じゃ罰になってないぞ・・・。手首を掴んで、腰を抱き寄せて、匂いを嗅いで・・・。手首を握るだけで精一杯だった「クマさん」はもう死んだんだ・・・。それからライナ・・・あんたもよく義姉さんをあんなふうに突き飛ばして「魔女」なんて言えるわね・・・

東部最強の槍使いだったからこそ、多くのカン民族の戦士たちがグトバンに従っていたんですね・・・。だとしたら、その槍使いを一撃で倒したバルカスは・・・全カン族の戦士たちの忠誠を受けることになるのでは・・・? あそこで不協和音を起こしている豪族たちは・・・死にたくないなら忠誠を誓えば?

感情が去勢されていて、バルカスがどんな感情を抱いているか正確にわかる人は誰もいないのに・・・。そんな中で、彼が怒っていることにいち早く気づいたタリア・・・。お互いの感情については、誰よりも熱心に、そしてよく把握していますね

誰が死のうが知ったこっちゃない、バルカスが無事なら無関心。バルカスの圧倒的な武力も、タリアには何の衝撃も与えられない

二人が同じ部屋にいて・・・バルカスが薬の瓶を選んでいるんだから・・・。次の回、何か期待してもいいよね?

タリアのせいでバルカスが怒ったのは確かですが、グトバンを殺した理由は純粋にタリアのためだけではない気がします。骨の髄まで貴族で、家門の名誉のためだけに造り上げられたバルカスですから、その権威を無視されたので殺してしまったのだと思います

弟妹たちが礼儀知らずすぎる・・・。平民だと言われても信じるレベル。兄の妻を突き飛ばしたり、15歳にもなって他の人と違う匂いがするとクンクン嗅いだり・・・。幼稚すぎて、9歳の子どものようです

あぁ・・・ここまで来ると、バルカスの忍耐強さ、あるいは感覚の麻痺がどれほどひどいのかわかる気がする・・・。タリアに会う男たちはみんな目が離せなくなるし、手が触れれば離せなくなるし、弟分ですら義姉のうなじに無意識に鼻を寄せるほどなのに、せいぜい腹の底が煮えくり返る「感じ」を受ける程度で、顔を隠して抱きかかえて歩くなんて。これは本当に超人的な忍耐、あるいは麻痺症状だと認めてあげるよ・・・!!!

タリアにも特別な能力があればいいのに。バルカスに頼るのもいいけど、自分自身を守れる力は持ってほしい。ヒロインが成長する姿を期待してもいいのかな

「なんであんたが怒るのよ?」っていうのが、普通の恋人同士のやり取りみたいで、なんだか微笑ましいですね

バルカスが持っている異能は、読心術ではなく怪力なんじゃないかという気がしてきた・・・。タリアの気持ちは全然わかってないし。描写を見ると、人の顔や仕草を見て感情や考えを読み取るのが上手いようだけど、これは支配者教育を受ける者なら誰でも学ぶこと。どう考えても、あの舞踊家のような体型なら怪力が異能なんじゃないかな

バルカスが無事だった事実に膝をついて神に感謝したいというタリア・・・。その一言だけをバルカスに言ってあげて。殴り飛ばしたいというのは心の中だけにしまっておいてね

タリアが頬を叩くのは、仕方のない自己防衛的な態度だと思います。子供の頃からこんな行動をしていたわけではないのに・・・。ことあるごとに首を絞めるガレス、侍女たちのいじめ、男たちの卑猥な視線。環境がタリアを皇女として扱ってくれませんでした。こんな状況で中世の女性ができる行動が他に何があるでしょうか・・・

匂いを嗅ぐのは衝撃だけど、衝撃を受ける暇もなく即座に往復ビンタを食らわせてくれる我らがタリア。絶対に我慢しないウチの猫ちゃん、スカッとします

タリアのビンタ癖、直ればいいのに。魅了が敵意に、欲望が怒りに変わる大きな要因になる行動だと思う

まだ序盤の「起承転結」の「承」あたりな気がします・・・。タリアが危険にさらされるのは当然の展開・・・。感情が麻痺した男主だから、それを解く鍵は結局タリアなわけで・・・。愛を悟るには失ってみなければならないから・・・怒り狂い、悲しむ瞬間が来るんだろうけど。今のところ静的な状態なだけに、その波乱は激しそうだな・・・

東部の既存勢力が今回の事件を通じて、バルカスを武力で殺せないことを知ったわけだから、これからの暗殺や策略はタリアの方に向くことになるのかな・・・。タリアも一筋縄ではいかないけど、ようやく心を落ち着かせて安定してきたところだったのに。東部は完全にバラバラで、帝国の皇権には従おうとしない様子ですね・・・

バルカスの圧倒的な武力も、タリアには何の衝撃も与えられない。タリアは気に入らないとすぐ手を上げるけど、すごく・・・教養がないように見えます。精神的な成長は可能なのでしょうか? ものすごく綺麗だという以外、話が進むにつれて魅力がよく分からなくなってきました。バルカスはただの面食いではないですよね?

タリアのキーキー叫ぶ声が音声で再生されるようで不思議ですね・・・耳が痛い。どうかタリアに平和を・・・

ガレスが東部に来て、いつものようにタリアに手を出したら、即決闘を申し込まれるだろうな。ガレスが串刺しにされるところが見たいな

バルカスは、タリアによる心理的な動揺に直面するたびに、自分がなぜこうなるのか困惑してそう。自分の怒りがタリアから始まって決闘にまで至ったことが、混乱そのものなんだろうな

武器も持たず素手でトロールを仕留めた男を、いとも簡単にワンショット・ワンキルで葬り去ったバルカス。もう東部の人々にとっては、神のような畏怖の対象になったみたい。力に服従する東部の人々には圧倒的に刻印されただろうな

タリアの特権意識が大好き。お姉様、絶対に誰にも頭を下げないで

なぜあんなにあっさりとグトバンを始末したのか分かった気がする。タリアを一人にしておくと、四方から羽虫が寄ってきて気が気じゃなかったんだね? バルカスにとって一番の脅威は、武器を振り回して襲ってくるグトバンではなく、タリアのそばでチョロチョロするルーカスだったに違いない!

ルーカス、ちょっと「俺を殴った女はあんたが初めてだ」みたいな感じだけど・・・

バルカスがタリアを置いて皇女のところへ行ってしまったせいで、タリアの足がああなってしまった事実は忘れないでほしい。簡単に好きな素振りを見せないで、バルカスが苦労する姿をもっと見たい。当て馬も現れてほしいし。弟妹たちも、その事実を知ってタリアを無視しなくなればいいのに。結局、同じ皇女なのにタリアだけが切り捨てられて、足まで怪我して、彼女だけが被害者じゃない?

ルーカスよ、お前が子供の変態だったから命拾いしたと思え。大人の変態だったら危なかったぞ

バルカスにとって最大の脅威はグトバンではなく、他の男の腕の中にいるタリアだったはず。ルーカスの腕に抱かれている華奢なタリアの腰を見た時、どれほど頭に血が上ったことか

突き飛ばすなんて無礼ですね。バルカスの処罰が甘いと感じるほど・・・。優しいタリア。そんなことには怒りもしないなんて

匂いを感じるのはバルカスだけじゃなかったんだ。何なのか気になる。薬を探しているのは、3回もビンタしたせいで痛めたタリアの手に塗ってあげるためだよね

先に侮辱して手を出したのはそっちなのに、悔しいの? いくら落胤でも皇族だし、より高い地位にいるのに「よくも」だなんて。義姉を突き飛ばすなんてあり得る? たかが乗馬ができなくなったくらいで泣くなんて。あんたが突き飛ばした皇女は体もまだ完治してないの。病人を突き飛ばしたあんたの方がよっぽど礼儀知らずでわがままだよ

ルーカスは当て馬じゃなくてエドリックになりそう。近いうちに異教徒の襲撃があるから、バルカスが皇室に助けを求めて、エドリックが派遣されて来そう

実は鎧で重武装する必要もなかったんだけど、返り血が飛ばないようにきっちり繋ぎ目を結んだんだろうな。ヤマネコをすぐに抱き上げなきゃいけないから・・・

シアカン公爵夫妻、なんでこんなに四面楚歌なの。義弟、義妹、東部の領主たち、家臣たち。一気に片付けるイベントのためのビルドアップだと信じています。バルカス、仕事が多すぎるよ。過労死しちゃう
わたしの感想◎思っていたよりバルカスがルーカスのところへ来るまで時間がかかったかも
まとめ
忘れられた野原 あらすじと韓国原作ノベルレビューをまとめました
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