※未読の方はネタバレにご注意ください
Kakao大人気ノベル「オークの樹の下」のKim Suji先生の新作「忘れられた野原」の連載がピッコマで始まりました!イラストも「オークの樹の下」小説扉絵を担当された千景先生です。2025年12月現在、韓国kakaoサイトにて180話までアップされていて連載中です。ウェブトゥーン化も期待されている作品、ご紹介します。レビューは、韓国でのレビューをまとめております。
ノベルのあらすじと韓国原作のレビューをまとめました。
忘れられた野原84話あらすじ
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枕に顔を埋めていたルーカスは、鋭い叫び声に驚いて顔を上げた。振り返ると、天敵のような妹ライナがベッドの脇に仁王立ちしていた。痛む額を押さえ、寝室に勝手に入るなと不満を漏らしたが、ライナは緊急事態だと容赦なく肩を揺さぶった。妹を突き放し、ルーカスはこめかみを押さえた。朝からヴォルフラムの同年代の騎手たちと狩場を駆け回り、帰りに酒場でエールを浴びるほど飲んできたばかりだった。濁った目で妹を睨むと、ライナは彼の腕を引っ張り地団駄を踏んだ。「南の黒熊」がお兄様と決闘するのだと。
眠気が吹き飛び、ルーカスは上半身を起こした。呆然とする彼に苛立ったライナは腕を離し扉へ歩き出した。慌ててベッドから飛び起きたルーカスは、脱ぎ捨てた上着を裸の上半身に羽織り、妹を追った。廊下では灯火を持った使用人たちが駆け抜けていた。階段を二段飛ばしで下りるライナに追いつき理由を尋ねると、あの不和の化身がついにやらかしたのだと吐き捨てた。第2皇女が宴会場に乱入してグトバン卿に酒をぶっかけ、平手打ちまで食らわせたのだという。そのせいで「黒熊」と兄の間で言い争いになり、決闘に発展したと。
ルーカスは絶句した。ライナは外へ飛び出しながら、あの女が災いの種になると言った通りだと声を荒らげた。ルーカスはコートの前を合わせながら目を泳がせた。妹が予言していたのは「裏で陰謀を巡らせる狡猾な悪女」であって、衆人環視の中で東部最強の槍騎士を殴り飛ばす女ではなかった。どちらにせよ元凶である事実は否定できないと、中庭を通り抜けた。
練兵場への階段には数百人が松明を手に群がっていた。奥へ進むと、決闘の証人たる貴族たちと精鋭騎士たちがいた。見覚えのあるタイロンに歩み寄り説明を求めると、自分も到着したばかりだと肩をすくめ、ただ次期指導者が見かけによらず相当な武闘派であることだけは確かだと言い、騎馬訓練場の一角を指した。
そこには灰色の馬と黒鉄の鎧で重武装したバルカスがいた。大柄な男たちの中、その姿は精巧な彫刻のようだった。しなやかな肉体は華奢ではないが筋骨隆々でもなく、鎧を締め上げる所作は武人というより舞踏家に近かった。一方、対戦相手は野獣そのものだった。背丈は優に7クベット(約210cm)に達し、体重は6ラント(約210kg)に迫る威容。男が巨馬を率いて中央へ歩み出ると、篝火に照らされたその姿に感嘆と畏怖の歓声が湧いた。
ルーカスは正気の沙汰ではないと呻いた。男の部下らしき4人の兵士が巨大なハルバードを喘ぎながら運んできて、男が片手で柄を握り斧の刃を掲げると歓声はさらに増した。ライナはタイロンの胸ぐらを掴んで止めろと叫んだが、先ほどからあの方が必死に止めても聞く耳を持たないのだとタイロンはバルカスの傍らの人影を指した。
そこにはひどく立腹した女性が拳を振り回していた。歩み寄ったルーカスは鋭い高音の美声を聞いた。女性は自分より背の高い男に物怖じせず、あんな奴は権力でねじ伏せればいいのになぜ力勝負をするのかと怒鳴っていた。ルーカスは乾いた笑いを漏らした。ライナの他にもこんな女がいるとは、それも兄をあんなふうに罵倒するなんて。バルカスは落ち着いた顔で馬を確認し、女性が彼の背中を拳でポカポカと叩いてもなお無視して従者に兜を持ってくるよう指示した。
腹を立てた女性が袖をまくると、ダレンが慌てて制止した。戦士の間ではよくあることだと宥めたが、女性は手を振り払い、この男の心配をしているわけではない、結婚して早々に未亡人になれば自分の将来が危ういのだと叫んだ。その毒舌にダレンは後ずさりしたが、バルカスは何の反応も見せず、兜をかぶり馬に跨って武器を要求した。従者が三日月形の刃のハルバードを差し出すと、止める間もなく練兵場の真ん中へ進んだ。
タリアが慌てて後を追い、ルーカスは急いで駆け寄って彼女を捕まえた。冷ややかな視線がナイフのように突き刺さり、ルーカスは息を呑んだ。一瞬、頭の中が真っ白になった。奇妙なほど美麗な顔を呆然と見下ろしていると、決闘開始の角笛が響いた。顔を上げると、アレック・グトバンが巨大なハルバードを片手で振り回しながら観衆の周りをゆっくりと旋回していた。斧の刃が空を裂くたびに鞭のような風切り音が鳴る。彼女の体が震えているのが伝わったが、気遣う余裕はなかった。野獣が馬に拍車をかけたのだ。
蹄の音が大地を揺らし、砂埃が舞った。巨馬の男がハルバードを振り回しバルカスへ突進する。まるで興奮した水牛が鹿に襲いかかるかのような体格差に観客席から悲鳴が上がった。ルーカスは拳をぎゅっと握りしめた。
しかし目の前に広がったのは信じがたい光景だった。鉄塊のような巨大な斧頭が、鳥の羽ばたきのように優雅に繰り出された槍の刃にあっけなく弾き飛ばされたのだ。バルカスが馬に拍車をかけると、男の重厚な体が、まるで堅固な城壁に激突したかのように後ろへとのけ反った。バルカスはその隙に馬の腹を蹴り、一気に槍を突き出した。閃光のごとき槍先が分厚い胸甲を貫き、男の胸を突き通した。
すべては一瞬の出来事だった。バルカスが男の胸に槍を刺したまま馬を加速させ高く掲げると、巨漢の体が宙へ舞った。馬で駆け抜けながら槍を一回転させ地面へ叩きつけると、巨体が土に落ち、重々しい振動が周囲に響き渡った。
静寂が辺りを包んだ。一瞬で決着がついた決闘に誰もが呆然とする中、死体の傍らに馬を寄せたバルカスは兜を脱いで投げ捨て、微塵の乱れもない冷徹な表情で、司祭を呼び葬儀を執り行えと命じた。
忘れられた野原84話レビューまとめ
韓国のサイトkakaowebでのレビューを見てみましょう。

舌を抜くくらいかと思ってたけど・・・槍の先に200キロの大男をぶら下げて、焼き鳥みたいに片手で掲げたまま練武場を一周ぐるぐる回るとは思わなかった

ガタガタ震えながらも口では暴言を吐きまくって、背中に一発お見舞いしながら「未亡人になったらどうするの!」って心配して叫んでる未来の大公妃、可愛すぎる

タリアをいやらしい目つきで見て手首を掴んだ瞬間、もう詰んでたね

今回の要約:決闘が始まった~決闘が終わった~・・・もうですか?

タリア(Thalia)という名前の語源が「豊穣」「祝祭」「楽しみ」「喜び」だって皆さん知っていましたか! 妹をはじめ多くの人が今はタリアを不和の化身のように思っているでしょうが、すべてが次第に変わっていくはずです

本当は時間をかけてじわじわ掌握するつもりだったのに、図らずも恐怖政治を敷くことになったシアカン次期当主様

バルカス、タリアの顔を隠すためにさっさと終わらせたわけじゃないよね?

今日も読んでいて映画のように頭の中に広がります。階段から並ぶ数百人の人々と灯火、ギャーギャー騒ぐ小さなタリアと冷静なバルカス、そして決闘シーンまで・・・

「口を利けなくする」が「殺す」だったとは。バルカス、タリアの隣で可愛いことばかりしてたから忘れてたよ

見かけによらず好戦的で、見かけによらずロマンチックで、見かけによらず力持ち。あんな旦那様、なかなかいないよ

バルカスは本当にタリアの名誉に関わることについては一歩も引かない。自分の武力に絶対の自信があるみたい

東部の男たちは上半身裸で過ごしてるのかな。東部に移住しなきゃ

圧倒的な武力・・・好戦的なカーン族が忠誠を誓うにはこれ以上ないほど甘美なもの。もう一つ悟るべきなのは、あの大男が死んだ理由がタリアに手を出したからだということ

これもう・・・合法的に殺すために決闘を申し込んだレベル

バルカスが兜を脱いで地面に叩きつけた・・・まだ怒りが収まってないみたい

タリアを犯そうとしたあの貴族も、とっくにあの世行きでしょうね

グトバンさん、鎧まで含めたら250キロくらいあるでしょ。それもう馬への虐待じゃない?

あの状況で弟のルーカスまで見惚れさせるタリアの美貌ときたら

露わな体にトゥンカ一枚を羽織ったルーカスよ。早くタリアを掴んでる手を離せ。兄貴に見つかる前に

最後に怒ったように兜を投げたのは、確実にルーカスがタリアの腕を掴んでいたからだと思う

バルカスが妻を侮辱したという理由でワンショット・ワンキルしたことが皇宮まで広まって、「責任感で結婚した」なんて言ってたアイラにも伝わればいいのに

司祭を呼んで葬儀をしてやれと言ったこと、相当怖い。家族が行うべき葬儀を罪人扱いで処理させるのは、戦士の決闘ではなく罪人の処断

ハルバードは槍と斧を組み合わせた形なので、文中の「刃」は槍の部分で突いたもの。画像を検索してから決闘シーンを読むと串刺しにして持ち歩いた方法が想像できます

タリアが本当に一途だなと思うのは、バルカスが優れた武人だと知っていて大きな怪物も倒すところを見てきたはずなのに、死ぬんじゃないか怪我するんじゃないかと心配して・・・あんなちっぽけな王女が追いかけたところで何の役に立つのかって話だけど、それでも止めようとし守ろうとする姿が切なくて愛おしい

ダビデとゴリアテの対決を見てるみたいだったろうな。タリアが成長するきっかけが、バルカスを守るために覚醒して変わっていく感じがする
わたしの感想◎バルカスの武器もよくその負荷に耐えた・・・すごい!
まとめ
忘れられた野原 あらすじと韓国原作ノベルレビューをまとめました
85話
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