「この結婚はどうせうまくいかない」ノベル284話あらすじ・原作漫画レビュー

※未読の方はネタバレにご注意ください

ピッコマ（まんがアプリ）で毎週金曜日連載中の貴族社会を舞台に書かれる恋愛ロマンス漫画『この結婚はどうせうまくいかない』毎週続きが気になるとても面白い漫画なのでご紹介します

ノベルのあらすじと韓国原作のレビューをまとめました。

イネス前前世相関図

「この結婚はどうせうまくいかない」イネスの前前世の相関図です

イネス前世相関図

「この結婚はどうせうまくいかない」イネスの前世の相関図です

イネス今世6才時点での相関図

「この結婚はどうせうまくいかない」イネスの今世(6才時点)の相関図です

イネス今世(現在)相関図

「この結婚はどうせうまくいかない」イネス今世(現在)の相関図です

この結婚はどうせうまくいかない284話あらすじ

イネスの唇が震え、そこにカッセルの指先が触れる。イネスは思わず逃げようとしたが、カッセルはイネスの首の後ろを手で引っ張り、自分の方へ抱き寄せキスした。もがき、カッセルの肩を押しのけるイネスに、お願いだ・・・と呟くカッセル。イネスが力を抜くと、怪我をしている腕で彼はイネスの腰を掴み、自らの膝の上にイネスを乗せた。複雑な気持ちでイネスは彼のキスを受け入れた。お互いのため息まで飲み込んでしまうキスだった。

キスの合間にカッセルがしきりに、ごめんと謝罪する。悪くないのに謝る癖は直すように言ったでしょ、と注意するイネスに、カッセルはごめん以外の言葉を言い始めた。

何も知らなくてごめん。何も思い出さなくてごめんね。君だけ、今までその記憶の中で生きさせて、君を・・・あの時救ってあげられなくて・・・。

カッセルは自分でも泣いていることが分かっていない顔で泣いていた。イネスはなぜカッセルがあの時みたいな顔をしているの、と彼を見つめた。オスカルのことを考えていて冷え切っていたイネスの心が溶けていく。カッセルがイネスに弱いのと同じくらい、自分もカッセルに弱いことに気付いた。君が泣くのを見ると心が痛む・・・と。

あなたが何を知っているからって私を救ってくれるって？オスカルみたいなゴミと何の関係があるのか、カッセルが義務感を怠ったように感じたままにさせたくなくて、イネスの口から出た言葉だった。あの時は、彼もまたオスカルの手に握られていたものだった。退役後も、皇太子のために存在しなければならなかったエスカランテの唯一の象徴。その時のミゲルも今と同様だったのだろう。公爵は亡くなっており、イザベラは誰にも悩みを打ち明けられずに死にかけていて、何ひとつ頼るところなく、孤独に生きていたであろうエスカランテ家の嫡男。

一方、イネスもまったく余裕がなく、痩せて死にかけていた。もしかしたら「あの時」のカッセルはイネスを理解したから、そんな顔でイネスを見たのかもしれない。しかしその後、イネスはその頃のカッセルを思い出すことはなかった。イネスが同情した彼の忠義も、辛いだろうにと思った彼の人生も。カッセル・エスカランテだけでなく、世の中のすべてを。自分の不幸に忙しすぎて。だとしても、カッセルに対して女色や気楽で無責任な人生だと思っていたのは、どれほど薄っぺらく滑稽で欺瞞に満ちていたことか、と思った。

カッセルは、自分はイネスを知るべきだったんだ、と口にした。どうにかして覚えておくべきだった、今も、そして「その時」も、と。

ノックの音が聞こえ、イネスが急いで立ち上がり、カッセルの濡れた頬を拭いてあげてから返事をした。医師のガルシアが入室した。イネスが医師に指示を告げ、医師が処置をするのも見守る間、イネスはずっとさきほどの”「その時」も”という言葉について考え続けた。アルフォンソが医師を連れて出ていくと、再び静寂が訪れた。

”その時ってどういう意味？何を覚えていなければならなかったの？”という言葉がイネスは出せないでいた。頭の中から記憶たちを消そうと努力した。幼いカッセルの絶望的な姿。アナスタシオが見せたカッセル不在の臨終の瞬間。別のビビアナ・カスタニャールの葬儀・・・。盗んだものを隠すかのように。罪を隠蔽するかのように。今は自分でさえはっきりとしていない話をする時ではない。いつかは過去の生をすべて話すにしても・・・。彼を台無しにしたことがあると告白するのか。ある力のない男と逃げて、自分の子供を殺害した女の話をするのか。

黙っているイネスの頭の上に、体を起こしたカッセルの影が大きく落とされる。まるで影ではなく、網にでもかかったかのように身動きを失い、イネスが彼を見上げると、見たこともない悲しみに涙まみれのカッセルがいた。

彼が君を殺したの？カッセルが震える手で彼女の頬を包みながら尋ねた。まだ自分は思い出せていないから、お願いだから教えてくれとカッセルはイネスに懇願した。落ちても死なないと思ったのが嘘のように、崖に片足をかけたのが感じられてイネスは怖くなった。カッセルは確かに何かを知っているのだ。

自分の最後も思い出せない、ほとんどが見れていない、最初から最後までしっかり見えるものがない、教えてもらえていないのだ、だから教えて、あの野郎が結局、君を殺したの？カッセルの声は神と決別でもしようかというものだった。イネスは彼の手を握り、唇を動かした。いいえ、私が私を殺したの。

カッセルの表情は驚きよりもぼんやりと知っていたことを確認した様子だった。イネスは最初の人生のカッセルの最期は定かではないのだが、そうであって欲しいという希望も込めて、いつもイネスがカッセルより先に死んだから最後はわからないと告げた。イネスよりずっと長生きして、結婚したり再婚して子供を設けて幸せな人生でいてくれたことをイネスはカッセルに願ったから。

意に反してカッセルは取り憑かれたようにつぶやき始めた。イネス、なんでそんなことをしたの・・・ただ生きて欲しいって言ったのに、君が好きで、一番大事にしているものをあげたのに・・・どうやって、僕があげたもので、そんなことを・・・。つぶやき終わると急に新しく悟った顔をして、カッセルは寝室のドアを蹴って出ていった。

ものすごい勢いでイネスの寝室に来ると、壁に飾っておいた銃を手に取り、床に投げ捨てた。『カルデロン・エスカランテ・デ・エスポーサ』彼の祖父の名が刻印されていて一時期は彼が最も大事にしていた遺品。さらに銃を痛めつけようとするカッセルを止めようとするイネス。カッセルはなんとか絞り出すように言った。

どうやって、こんなものをもらって、ありがとうって、嬉しいって、僕を抱きしめられたの・・・この銃で君を殺しておいて。

この結婚はどうせうまくいかない284話レビューまとめ

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まとめ

この結婚はどうせうまくいかない　あらすじと韓国原作漫画レビューをまとめました

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