※未読の方はネタバレにご注意ください
Kakao大人気ノベル「オークの樹の下」のKim Suji先生の新作「忘れられた野原」の連載がピッコマで始まりました!イラストも「オークの樹の下」小説扉絵を担当された千景先生です。2025年12月現在、韓国kakaoサイトにて180話までアップされていて連載中です。ウェブトゥーン化も期待されている作品、ご紹介します。レビューは、韓国でのレビューをまとめております。
ノベルのあらすじと韓国原作のレビューをまとめました。
忘れられた野原55話あらすじ
記憶の残像の中を漂っていたタリアは、ゆっくりと現実へ戻ってきた。重い瞼を持ち上げると蝋燭の火が揺れており、奇妙な虚無感に包まれながら体を起こした。見知らぬ部屋の見知らぬベッドだった。豪華な寝室を見渡していた彼女は、異質な感覚を覚えて視線を落とした。
短いドロワーズの裾から露わになった両足は、自分のものとは思えないほど醜かった。蝋燭の雫が固まったような凹凸の激しい膝、わずかにねじれた骨、樹皮のように硬くざらついた傷跡が広範囲に広がっている。割れた陶器のひび割れのようにふくらはぎから太ももまで続く長い傷跡をなぞっていた指先は、やがて激しく掻きむしり始めた。この斑点を剥ぎ取れば、本来の肌が現れるのではないかと。痛みも構わず掻き続け、鮮血が流れ落ちた。
茫然とそれを眺めていると軋む音がして、顔を上げた先にセネビアがいた。暗闇でも鮮やかに輝く青い瞳の皇后は、塞がった傷をわざわざ抉り直すのかと呆れ、治癒術師を呼び戻す手間を嘆いた。タリアが自分の体に何をしたのかと尋ねると、セネビアは一瞬目を見開いた後、柔らかく笑って首を振った。治療のために『永遠の一族』まで呼んだ母に対してひどい言い草だと言い、信じてもらえないのは承知しているが、今回はできる限りのことをした、その結果がたったこれだけだったことに自分も失望していると語った。
蛇のような視線がゆっくりとタリアの体を這い、血の滲む傷跡の上で止まる。タリアは慌てて毛布で脚を隠した。セネビアは淡々と続けた。治癒術師たちを問い詰めようとしたが、骨だけでなく筋肉や神経まで損傷していた状態からここまで回復したのは奇跡だと彼らは主張した。傷跡も何度切開し直しても同じ形で再生されてしまい、長期間放置したせいで皮膚の組織が変質したのだろうと。すぐに傷を塞いでいれば肌は綺麗だったかもしれないが、足は一生使えなかった。今は歩けるのだから、それを慰めにするしかないと。
鉄串で腹を掻き回されるような言葉の数々に、タリアは呆然と固まった。本当に残念だと追い打ちをかけられ、ゆっくりと項垂れる。セネビアは立ち上がり、花の香りのする指先で娘の頬に触れた。
以前言った言葉を覚えているかとセネビアはタリアに問いかけた。美しくて弱いものは略奪の対象になると。では、弱くて醜いものはどうなると思う?それは嘲笑と軽蔑の対象であり、略奪される価値すらない。ただ踏みにじられ、排除されるだけだ。人間は自らの優越性を証明するため、蔑む対象を常に探している。傷があるということは格好の餌食になるということだと。
タリアは泣くまいと必死に堪えたが、とうとうむせび泣きが漏れ出した。血を流す足よりも、母の言葉のほうがずっと痛かった。涙で歪む娘の顔を見下ろしたセネビアは、心配は要らない、自分の娘がそんな境遇に置かれることは許さないと告げた。冷たい指先が乱れた髪を払いのける。その微笑みは、さらなる絶望を約束するかのようだった。
***
皇宮内の巨大な神殿に34の棺が並べられ、司祭たちが聖水を注ぎ祈祷文を唱える中、弔問客たちが棺の上に花を供えていた。信者席からその儀式を見守っていたアスロスは、異母兄弟たちの様子をうかがった。異母兄はいつもの傲慢な表情で上座にふんぞり返り、アイラ・ロエム・グルタは「完璧な皇女」の異名にふさわしい優雅さで死者を哀悼していた。いつもと変わらない光景だが、妙な違和感があった。異母姉が何かにひどく腹を立てていると気づいたのだ。悲しげな表情を作ってはいたが、瞳は氷のように冷たく、口元も硬直していた。感情を常に隠す姉がこれほど多くの人前で感情を露わにしているのは、アスロスにとって非常に興味深かった。
結婚式の延期がそれほど悔しいのかと考え、視線は自然と婚約者のバルカス・ラエドゴ・シアカンへ向かった。彼は祭壇の脇に背筋を正して立ち、聖堂の彫像のように静止していた。無駄なく仕立てられたダブリットに体にフィットしたブリーチズ、左肩から群青色のケープを垂らした姿は、地味ながらも着飾った貴族たちより格好良く見え、異母姉の嘆きが少しだけ理解できた。
事故のせいで巡礼の旅は来年になり、結婚式もお預けだろう。そこまで考えた時、急に胸が締め付けられた。自分を煙たがる異母姉に早く大公領へ去ってほしいというのが本心だった。慣例を破って予定通り挙式するかもしれないと願いを込めてシアカン卿を見つめた瞬間、男がこちらを向いた。アスロスはぎくりとして視線を伏せた。すべてを見透かすような眼差しに、心臓が跳ねた。
忘れられた野原55話レビューまとめ
韓国のサイトkakaowebでのレビューを見てみましょう。

セネビアが一番気になる。娘を愛しているというよりは「自分の娘」だからできる限り手をかけている感じが強い。本物の人外めいた美貌の母親だ

アイラ・ロエム・グルタが怒った理由は何だろうか。結婚式が遅れたこと?いくら考えても「完璧な皇女」を演じていた女性が、幼い子供の目にも分かるほど感情を隠せないというのは、バルカスと結婚できなくなる可能性が高まったからではないか。皇后が何か動いたのか!?

セネビアがタリアに言った言葉、読み返してみると間違ったことは言っていないようで悲しい

タリアの足、歩くことができるというのは、きちんと歩けないかもしれないということではないか

アスロスもアイラをより警戒しているのを見ると、本能的にどちらがより脅威的か分かっているのだろうね

むしろセネビアがタリアを治療するために努力したことのほうが驚きだ。壊れようが関心もないと思っていたが、タリアの利用価値と皇后自身の評判のため?

セネビアはもしかして妖精族ではないだろうか。妖精たちが一人の人間と交流して助けるには、何か特別な理由がありそうだ。人間の感情とは異なるソシオパス的な傾向も見える

タリアがセネビアを見て「昆虫」と例えたのはこれで二度目だ。途中で人間のセネビアが人外のセネビアにすり替えられたのではないかな

アイラが怒っているのは、結婚式延期の理由のひとつが噂のせいではないかな?婚約者が異母妹を自分の兵舎に側に置いていたことで噂が広まっているのでは?

意外にもセネビアが熱心に治療したようだ。残っている母性なのか、利用するために修理しておくだけなのか。あの女が一体何を企んでいるのか不安だ。

弟のアスロスとタリアが仲良く過ごしてほしいな

エドリックが一番気になる

傷ついて心も体もねじれたタリアと、感情が麻痺しているのに唯一タリアに対して鋭い感情を見せるバルカスが、どのように忘れられない愛に至るのか。今後の感情線が楽しみ

バルカスの愛と、自由に走れるタリアの足。タリアがあまりにも苦しくて、バルカスの愛があれば幸せとは簡単に言えない。自由に走り回ってほしいのに。読みながら残念で苦しかった。バルカスがタリアの足も心の傷も癒してほしいな
わたしの感想◎タリアの足、思っていたよりもあまり治らなかったことがすごくかわいそう。これから先に、なんらかの幸運で今よりも足が治る機会があるといいな
まとめ
忘れられた野原 あらすじと韓国原作ノベルレビューをまとめました
56話
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